salmon fly reservoir

Salmon and Steelhead Fly Reservoir

スティールヘッド用にサーモンフライを巻き貯めていくとBOXを増やさないではいられないのだけれど、どのフライボックスもサーモンフライの質を保つには良いような悪いような感じである。クリップのタイプだと片側のマテリアルは止めたときからずっと押し付けられた感じになるし、フォームのBOXは深さが十分なものがなく、DEEフライでない限りウィングが傷むように見えて仕方がない。いろいろ探したのだけれど、市販では思うようなフライの収納が見つからないから仕方なくクリップやフォームのフライボックスを買い足してきたのである。

ところがいざ釣りに行こうとなると、どのBOXを持って行こうか迷うことになり、全部持っていっても使わないのは目に見えているし、少しでも荷物を減らしたい自分としてはできれば2つまでにしたいといつも思っているから、フライを巻くたびにBOXが増えるのは困ってしまうのである。

旅が決まると毛鉤のアソートに取り掛かるのだが、いくつものBOXに散らばったフライ達は一度とめたら最後、BOX間での移動はなかなか面倒で、したとしても知らずにクリップに挟まった鳥の羽が切れる事もあって、せっかくふんわりと作った呼吸するフライたちは長い間クリップに止まっていたがために硬直した剥製のようになっている。

やはりどうにも納得が行かずに2007年位からいろいろ探していたところ、おもしろいものが見つかり始めた。それがフライリザーバーと言う多数の毛鉤を収納するキャビネットのようなものである。

これらにはアメリカ製のものはまず見当たらず、イギリスのモノが多勢で、おそらくかつてギリー達が持ち歩いていたものと思われる。現場に持ち運んで行くという点では私が意図しているものとは違うけれど、その収納力こそは自分が探しているもの。しかも、ただ収納すればいいという造りではなく、フライフィッシングの道具としての味をきっちり持ったものに仕上がっているところが泣かせるのだ。

現在市販のモノはないようで、したがって見つかるのはことごとくアンティーク市場のものになる。(新品であっても左の写真達のようなものでないことが多い。)

これが馬鹿にならない値段が付いていて、そのほとんどにはフライも多数残っているために、その値段も加算されるため、5万円を下ることはなく、10万クラスも散見されるという代物である。

上の画像のようにメタル製、ウッド製、それに革張りしたものなど幾つかのタイプがあり、どれも味があって一瞥のみではすまない風格が漂っている。クリップのものもあればフォーム、コルクのものなどもあり、自作しようと考えれば、それらのアイデアはいただけそうだ。

そう、ebayで入札を何度しても、私の手の届かないところに超えていってしまうので、2009年くらいからいよいよ自作を考え始めたわけである。クリップではフライのダメージが気になるのでフォームのほうが都合がいいと考え、であれば自作は手の内である。

Salmon and Steelhead Fly Reservoir

はじめウッドのBOXを考えていろいろ探し、タックルBOXやタイイングキャビネットなどを候補に探していたのだが、なかなかフライフィッシングに結びつくような味のあるモノが見当たらない。またトレーの大きさや深さが品質と収納力の両方を同時に叶えるものではなく、目的が達成できない。

次にウッドの小引き出しをオークションで捜したところ、かなりの数が見つかるのだけれど、実際のフライリザーバーと謳ってオークションに出るものが格好良すぎるために、あらゆるアンティーク小引き出しを見てもイメージが近づいてこない。こうして1年くらいが経ってしまったのである。

昨年暮れよりサーモンフライを巻き貯めており、かれこれ100本に近づこうと言うときに、テンポラリで壁に止まっているフライたちをある夜半眺めているうちに、やはりリザーバーしかない、リザーバーの元になるキャビネット探索に再挑戦しようと再燃しはじめた。

Salmon and Steelhead Fly Reservoir

「何もウッド製じゃなくてもいいじゃないか、実際にメタルのフライリザーバーは上の写真のように存在するのだし、しかもそれは別の味わいをもっているようだし。」

そこでゆるゆるとオークションを渡り歩くと、思考の枠を拡大したおかげか、今まで頭の隅にも引っかかってなかった昔の事務用キャビネットがいくつか出てきた。サイズは実際のリザーバーよりも一回り大きいようだが、自宅に備え付けること前提ゆえ、かえって都合がいい。そして各トレーの深さが保管には絶妙な5cm。

そしてなにより、このキャビネットは蛇腹のフロントカバーがあり、しかもロックが掛かるあたりがホンチャンのサーモンフライリザーバーと繋がった。さらにそこに浮き文字で「特許」とその特許番号が記され、今の製品には見られないかつての時代の影がある。

もらった。これである。入札の応酬が途中あったが何とか無事に落札し、その後早速ハンズにフォームを買いに走って、1週間のうちに届いたキャビネットにフォームを仕込んだ。

届いた品は画像の通りで、イメージをまったく裏切らず、適度なヤラレ感がフライフィッシングの気分と思ったりする。蛇腹のフロントカバーはいまだ十分機能する。

壁に止まったフライを一点ずつオリジナルリザーバーに移し、さらに全ボックスのフライも移植。一つのトレーは主力のパープルキングで埋まり、お気に入りのグリーンハイランダーは独立したトレーを占める贅沢ぶり。他、DEE、クラッシックサーモン、ローウォータフライと独立したトレーを与え、残り2段はその他トレーとした。

さあ、どうでしょう!?いずれ外側にタン色のレザーベルトを付けて上部にハンドルを、と思っています。