浜名湖2年目の2022年、4回の釣行でことごとくボウズになり、クロダイ嫌い!と言い散らかしていました。そこにいるのに釣れないクロダイのフラットフィッシングは今までのフライフィッシング人生を振り返って最も強敵となってゆきます。その年ボートシーバスの外道としてイワイミノーで立派なクロダイが釣れるとますます混乱、一体彼らを納得のいく形でフライフィッシングで楽しむ方法はどこにあるのだろうと、嫌いと言いつつも頭の片隅から離れません。偶然釣れたくせにちょっと釣れるといろいろいじりたくなって、4回のスカンク釣行ではロッドを変えたりラインの重さを上げたり、あるいは釣りたい一心で実はリトリーブが知らぬ間にとてつもなく人工的なものになっていたのではないかと振り返ったりします。投げるたびに驚かせて散り散りに走り去ってゆく魚を目の当たりにして、そこにいたのに、あちこちにいるのに、一度もしっかり自分のフライを咥えてくれなかったクロダイはますます頭の中で強敵化してゆくばかり。

浜名湖 クロダイ フライフィッシング フィンノール フィンノア フライリール ルーミスGL4

どうもラインの水面へのインパクトが大きいように思い、思い切ってエアフロのフラットユニバーサルというラインの6番を購入しました。昨年新調した7番のソルト用ラインを諦めて一段軽くしてみます。また、このラインのテーパーはウェイトが入ったフライをうまくターンオーバーしてくれそうです。これを7番のロッドに使います。昨年ボウズ連続時にはロッドはシーバスで快適だったセージのPRLを使ったのですが、ルーミスGL4よりもティップが強く、竿全体も強めで、風の中のより強いキャストを目指したのですが、その分水面へのインパクトがあったとも思います。次回はこのロッドは取り止めて、よりティップがソフトな、おそらくより水面へのインパクトが少ないキャストができるルーミスで行こうと考えます。

2023年に奄美行きのチャンスを得て、クロダイ大嫌い!と言いつつも2日ほど水面にヒラヒラと尾っぽを出すミナミクロダイを探して海辺を彷徨するうちに、昨年のボウズからアップデートした道具とアプローチがワークし、数匹を手にすることが出来ました。ちょっと偶然ではない気がしたので、奄美で発見したフライの改良点を反映して早速いくつか巻き、この感触を浜名湖にも・・・

出張から戻って翌週の日曜は梅雨の季節中に1日たまたま好天のようで、風はちょっと強めだけれど、それ以上に昼干潮というベストタイド。ここを逃したらせっかく得た感触を失いそうで、疲れを振り払ってその日の早朝から車を飛ばしました。着くと、今までとは水が違って見えます。気のせいでしょうけれど。今回こうやろうというのが一つはっきりしているので落ち着いています。魚が見えないことも気にならず、ところが心なしか以前よりも魚が見えるような気がします。勘違いでしょうけれど。テーリングしている魚を発見、同時に周辺にたむろする魚も確認し、とにかく手前、ショートキャスト、ロングストロークでゆっくりとズル引きのリトリーブを継続します。つい最近巻いたフライのバランスは確実でラバーレッグもフックに絡んでいない。ラインのせいかアプローチのせいか、今回魚を驚かすことが随分減った気がする。また以外と近い射程に発見することができて集中力が持続します。3時間ほど粘った後ついに、昨年全く遊んでくれなかった立派なクロダイがしっかり掛かり、この釣りの一面を確認することができた気がしました。午後にも同じく一匹恵まれて、その他針に乗らなかったものも5回ほどあり、ようやく何か手応えみたいなものを感じました。それでも今回無数の魚を確認した中で手にしたのはわずか二匹。どうもリトリーブに課題があるように思います。この夏もう一回どこかでやってみようか?そんな気持ちになっています。

浜名湖 クロダイ フライフィッシング フィンノール フィンノア フライリール ルーミスGL4

(クロダイは自分にとって超難敵、現在フライフィッシング人生最難関です。ただそのクロダイのフライフィッシングでも難しくない部分があります。それはファイトと取り込みです。今まで両手の指でちょうどくらいの数しか釣ってないのに言うのもなにかもしれませんが、明らかにファイトの部分で驚かされることはありません。シーバスでも同様です。掛けてしまえばなんとか、というところはあります。他の海の魚は?リールからラインを引き出す魚に出会えば今こうして言っていることも全て考え直すことになるのでしょうけれど。)