ボートシーバス1

この2年(2019−2020年)、日本でちょっとしたソルトウォーターの釣りを経験しています。友人のおかげで今まで手が出せなかった分野に触れるようになって、都会のシーバス釣りを始めました。自宅の最寄駅から電車で20分という近距離も助けになって、コロナ禍でカナダに行けない憂さ晴らしになっています。

ガイドの操船は見事で、キャスターの技術や要望を鋭く見抜いて、釣れそうな場所に最も易しく投げられるように船首をコントロールして近づいてくれます。それなのに、結構簡単には釣れないものなのです。何をどう投げて引いたって釣れるのだというわけには当然ゆかず、実際は様々注意を払って取り組まないと納得感は得られない深さを感じつつあります。大都会であってもそれなりに魚の密度が高くて、時期さえ誤らなければコンクリートの周辺は驚くほど生命感に溢れています。とはいえ自然の中の生き物相手、釣りという遊びだからなのでしょうか、どんなにガイドが優秀でも容易にはことが運ばないことを思い知らされています。

シーバス フライフィッシング ボートシーバス

はじめリトリーブが早いのか遅いのか気になりました。わずかの探求でゆっくり、ちょっとロングストロークで、でも絶やさずにフライを動かすが良さそうな感じに思いましたが、それも時期や時間によるようで、経験深い人はその時に応じて投げる方向もそのチラシ方も引く速さもいろいろ切り替えているようです。リーダーが長いのか短いのか気になりました。でも、これはあまり関係ないようで、9フィート、もしくはそれ以下で十分。竿の長さ以下がいいという感じで、確実に(暗い中でも)ターンするようにキャスト出来ることの方が大切です。フライのデザインや大きさは?これまたその時その時期によるとのことで、ベイトの大きさに応じて小さいと言われたり、大きいと言われたり、ボリューム大、細めなどなど、”適当に“では済まないということがよくわかりました。やっぱりものぐさな準備の仕方では真剣に取り組んでる人に到底かないません。魚も応えてくれません。きちんと用意しておかないと楽しみきれないのは他の釣りと一緒ですね。マイッタ。

小さいのが釣れ始めると、ひょっとして大きめの魚がでないのはフローティングラインで表層ばかりリトーリブしているせいなのかと考え始めましたが、これもまたタイミングによるので、フローティングラインで問題ない時もあるようですし。ですがもしこの釣り専攻で行くのならインターミディエイトを主力にした方が良さそうです。そしてもっと沈めるとどうなのか想像が膨らみます。フライの色はキラキラ美味しそうなのが良さそうと思いきや、ここの夜は白が良いと言います。フラッシュはちょっとの味付けでいいとか。とにかく魚に発見されなければいけないとか。なかなか奥が深いです。いろいろ試してこれだと思うやり方になってくると、今度は魚がフライに触れてくる回数が増えるのですが、そう簡単に針がかりしてくれず、フックの大きさや形が気になります。そして針先はやっぱりきちんと研いでおかないと!いやそればかりでなく、やっぱり合わせ方がトラウトのそれとは全く違って慣れるのにはまだまだ時間がかかりそうです。

船着場に始まって、巡る横浜港と東京湾は100%コンクリートに固められた場所で、夜景の中を彷徨って案内される時間は今まで経験したことがないエキゾチックなフライフィッシングの風景です。工場が放つ、あるいは停泊船が投下するオレンジの光が当たる水面を求めて、冷たくて透明な空気に身を縮こまらせつつ、鼻をすすりながら星空を仰ぎつつ、ボートは石の湾内を走り回ります。無機的な環境でも、やっぱりここは凄そうだぞという釣り師の視点が無視を許さないような場所ではボイルがあったりして、寒空の下で魚の気配に気分が高揚します。都会の中の釣り師の遊びとして、とてもユニークな世界。また出掛けて来てみたいという面白さがあって探求は続きそうです。

 

*ボートシーバスのフライフィッシング情報は意外と少なくて、Tokyo Fly Fishing & Country Clubの説明がまとまっていてとてもわかりやすいです。その他はHermitさんのシーバスのページが貴重で、ブログでも情報提供をコンスタントにしてくれています。

シーバス フライフィッシング ボートシーバス

ボートシーバスは当初海外の友人の付き合いではじめたとはいえ、やっぱりフライフィッシングには納得感も大切で、ビギナーゆえに思ったような成果がないのは仕方ないと思いつつ、どうもやられっ放しと言った方がいいくらい思うように釣れていません。あり合わせの道具建てが隙だらけだっただけでなく、風が吹き、揺れる船から、比較的大きなフライを、しっかりラインを伸ばして、ストラクチャーに向かって、狙い通りにキャストする事など、何一つ達成感を得られないで終わっていました。また、半ばなめてかかっていたような準備不足も反省しつつ、友人が自国に戻った後、3シーズン目にしてようやく腰を入れはじめて道具を見直し、フライを専用で作成し、針を砥ぎました。カナダ行きが叶わず、従ってシーバスに最も良い時期と聞く秋に手が空いたこともあって、数回にわたって出漁しました。そして夜の暗がりの中で釣りをするよりもフライラインが伸びるのが見える明るい時間での釣りがしてみたかったのです。9月、10月はさらに水面でのチャンスがあると聞き及んで、フォームのミノーを製作にかかり、今まで作ったことがないフライに挑戦する刺激も楽しみました。

早朝から出る横浜港も良いもので、デイライトの元に現れる人工物100%の中の自然に生きる魚を追いかけてボートで繰り出すのもまた一つの経験です。川岸に腰を落ち着かせたりする時間とは別のものですが、4時間のガイドで次々に案内される中でもゆっくり過ごしたいと思いつつ、ここでもやはり甘くはないと思い知らされました。時間によってはぱったり何も気配がなく過ごしたり、それもまた場所やその日の潮の干満や天候などありとあらゆるものに変化を強いられて翻弄されます。さらにその中で道具の対応も迫られ、ボートでしかもガイドありといえど、これは恐ろしいことになってきました。幾つかの傾向を知るには経験を重ねるしかないという他の何事とも同じなんだと思います。

フローティングのフライには8フィート6番のロッドを使いましたが、やっぱり9フィートの方がいいというのが率直な感想です。6番8フィートでもできたのは天候に恵まれたせいで、通常は7、8番の9フィートがしっかり取り組む人の竿になると思います。長いこと海の釣りに憧れつつ近づかないできたせいで、有り合わせでやっている感じがありますが、これまでやってきている方々が楽しんでいるのにはかないません。あるもので楽しむということも大事なんですが、よりしっかり投げることができてより思ったところにフライを届けるよう納得できる釣りにはなりにくいものです。9月の釣りではたまの恵みがあり、ありがたいと思いつつ。10月にはかすりもしないことになったりもしました。タイミングが合わなかったというのもありますが、よく調べもせずにあまり良い潮回りでないこともわからずに出かけて行くのも素人ならではでした。身銭を切って遊ぶべば真剣度は深く、様々を気づかされることになって、自然相手生き物相手のフライフィッシングは面白くも深いものだなあと都会の水上で思い知らされている最中です。

シーバス フライフィッシング ボートシーバス フィンノール フィンノア フライリール