リリース後の生存率

リバーサイドジャーナルでも話題にした生存率。バーブレスでないフックを使った場合、リリース後の死亡率は2.5倍。“かえし”があることで大きくなる傷口、そのことから想像できる出血度合い。そして生存を左右する最も大きな要素がこの出血であるという調査結果。もし、その傷や出血がどれほどのものか想像できないのであれば、ご自身の体に“かえし”ありのフックとバーブレスのフックを突き刺してみればわかるでしょう。

釣りは必ず魚にダメージを与える、命のやり取りの行為ですが、最終的には命を奪わなくても済む可能性があるわけです。バーブレスのフックを使うことはルールの中のルールと思ってやるのがいいと思います。やっとカナダに来たのだから釣りたい気持ちはわかるのですが、バーブアリは電気を流しても魚を捕まえたいのと同じくらいの行為と思って、バーブレスと使い続ける覚悟を決めたほうがいいと思います。

 

Hook

スティールヘッドを最後まで取り込むために、ロッド、リール、ライン、ファイトの技術もさることながらフックが重要であることはいわずもがな。フックはフライフィッシングを完成させる重要な一つです。特にカナダのスティールヘッドではシングル・バーブレスのルールがあって、これを守らずしてスティールへディングにはなりえません。もし間違ってバーブレスでないフックで釣ったのであれば、それは残念、スティールヘッド・フライフィッシングではありません。

あるときカナダの釣り人が言うに、「相手は30inchも40inchもあってあの暴れっぷりだぞ、シングルバーブレスで取り込もうなんてホント正気じゃないよ」。事実、最後まで取り込める確率は50%か、あるいはもう少し良いくらいで、釣れば釣るほど、掛けられようになればなるほど確立はこんなものになっていくようです。

けれど一方で、約半分は獲得しているという事実。フライフィッシングでスティールヘッドをシングルバーブレスで釣る、このとき非常に高度なフライフィッシングに嵩じているということを忘れたくはありません。山の頂上を目指すとき、ヘリで山頂に立ちたいのでしょうか。何が何でもバーブレスで行きましょう。いつも。スティールヘッドに限らず。

使用しているフックの感触を下記に記してみました。もちろんバーブレスで。参考になるとよいのですが。

 

パートリッジ・バートリート・CS10

バートリートはかつてもっとも頻繁に使用したフックの一つです。ポイントが若干外向きになっているところは針先が最初に魚に触れたときに切り込んでいくようにデザインされているからでしょうか。

特に気に入っているのは先端の「あご」。反り返ったこの部分は一度貫通すれば保持する力も他のフックより上に感じます。バートリートはダサいフライには似合わないという伝統的かつクラッシックなシェイプで、いつも選択肢の一つです。

サイズは主には1番、もしくは1/0番を使用します。どうしてもスキーナカントリーのスティールヘッドではこれくらいのサイズがほしくなります。大きいサイズはスティールヘッドが居着いている場所をサーチする意味でも必要になってきます。特に増水、濁りでは。小さいのを使うときは沈めずに静かに、技巧的にグリースドライン・メッソドで釣りたいとき。魚への負担も考えると本来は2番以下で行きたいところです。

 

パートリッジ・ローウォータ・サーモン・N

長い間製造され続けていることからも、基本的にクラッシックなスタイルに似合う雰囲気を持ったフックです。名前の通りローウォータスタイルに対応してシャンクは長めになっており、下記の画像のようにフライのサイズよりも小さめに巻くローウォータスタイルに似合います。もちろんスペイフライ用のフックとしても秀逸で、Akloydにはこのフックを好んで使います。

スティールヘッドのファイトにも十分対応していて、特にこれだから困ったことはないのですが、実際使用した感触では幾分バートリートのほうがホールディングに優れているというのが私とカナダ人の友人の印象です。他のスティールヘッダーはどう感じているのでしょうか。

Nを使う時はいつも、フライのデザインがそうさせる、感じです。例えばBeauly Snow Fly, 例えば各種Dee Fly。ほとんどがクラッシックパターンになります。だから必ず現地で登場し、今までも活躍してきているフックの一つです。


ローウォータサーモンのフックとは別にMというサーモンフックがあり、よりヘビーワイヤ、ショートシャンクのフックです。上はMに巻いたThunder & Lightning。あまり使ったことはないけれど、Nと同じく問題ないはず。同じボリュームのフライなら、当然より早く沈むフライになります。